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パイロットウォッチ 選び方とおすすめ1

パイロットウォッチとは何なのか? そのまま訳せば飛行機乗り用腕時計ですが、そう単純な話でもないようです。意外にも、知りあいの二人の旅客機パイロットから所謂パイロットウォッチを持っていないと聞き、私なりに考察しました。

パイロットウォッチはその生い立ちから二つのタイプに分かれると思います。一つは、かつて計器類を補完していた機能を引き継ぐ複雑な回転計算尺を備えたタイプ。もう一つは40年代の軍用時計のデザインを引き継ぐタイプ。

どちらも飛行機乗りのために開発され、実際に利用されていました。そのデザインは当時完成され、新しい技術と現代風アレンジを加えられながら今に続いています。当時の役割はコンピューター制御された計器に引き渡されたものの、その歴史を今に引き継ぐのがパイロットウォッチの新たな役割なのではないかと思います。空への憧れを腕に巻く、その満足感を得るのに必要なのはリアリティーです。時が流れても変わらずユーザーが求めたリアリティーは、当時のデザインに普遍的価値を与え今に引き継がれています。


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回転計算尺を備えたモデルとしてはブライトリングのナビタイマー。52年に開発されて以降、世界中の飛行機乗りに愛用され、今もなお現行品としてその存在感を示す伝説モデルと言えます。

ナビタイマーを巻く飛行機乗りのどれだけが今もなお飛行中にこの機能を使うのか知りません。陸上使用としてはオーバースペックですし、使いこなせる人も知りません。しかし、空への憧れを腕に巻くという意味で、これ以上アピール度の強い時計を知りません。


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ナビタイマーは押しが強すぎて、、、という人にはモンブリランがおすすめです。ナビタイマーが径41mmのところ、モンブリランは径38mmと小ぶりです。この3mmは数字で見る以上に差があります。そしてデザインもクラシカルなものが多いのが特徴で、腕に収まりがよく、落ち着きがあります。

ブライトリングと言えばこれまで一般人の知名度は高くありませんでしたが、レッドブルのエアレースで世界的に知名度を上げました。独自の世界観とマーケット戦略が伺え、この世界観に惹きこまれる人は迷うことはないでしょう。ブランドもモデルも鉄板です。


この世界観と一線を画すのが軍用時計の流れを引き継ぐタイプです。こちらも完成度は高く、かつての面影を色濃く残しています。多くは40年代に空軍(一部海軍)でパイロットに使用されていた軍用時計をモチーフにしています。なかでも旧独軍のモデルを原型にしたものが主流です。

ブランドで選ぶなら、
ランゲ&ゾーネ、Wempe、IWC、Stowa、Lacoの5社の内、IWC以降の3択です。価格帯順に並べていますが、40年代当時、実際に旧独軍に時計を供給していた5社になります。本物を作っていたブランドを巻く優越感は格別です。

当時の時計をアレンジして市販用に売り出した最初のブランドがIWCです。最も多くのラインナップを揃えるパイロットウォッチの鉄板です。中でも生産終了モデルのマーク15はパイロットウォッチの完成形だと思います。同シリーズはマーク16以降、趣を変えつつ今も健在です。
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Stowa(ストーヴァ)は長らく休眠状態にありましたが数年前に復活しました。デザインのアレンジは秀逸だと思います。フリーガーとフリーガー・クロノ、片方買うと両方揃えたくなります。まだまだ浸透していませんがTESTAFというパイロットウォッチの規格があり、この規格のモデルを生産する数少ないブランドの一つです。


Lacoは、現実的な使い勝手を考慮して市販用にサイズこそ変えていますが、出来るだけ当時の雰囲気を残すというコンセプトが伺えます。当時のデザインに忠実に敢えてブランドロゴを表示しないモデルを出しているのはStowaとlacoだけだと思います。手ごろな価格でリアリティーを味わえる硬派なブランドです。
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SINN(ジン)
前述のTESTAF規格を大学教授と共同開発したドイツのブランドです。IWCの上品な顔つきが物足りない、でもLacoは少し無骨すぎるというイメージならSINNがおすすめです。独軍のミルスペックを備えたクロノグラフが30万前後とコスパの高いブランドです。
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FORTIS(フォルティス)
これまで紹介したブランドがプロペラ戦闘機とすれば、フォルティスはステルス戦闘機のパイロットが使っていそうなモデルを揃えるブランドです。今風のシャープな顔つきをしています。
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Breguet(ブレゲ)
パイロットウォッチのコンセプト上、道具色が強いので、もう少し洗練されたデザインを求めるならブレゲです。世界五大ブランドの一角をなすブランドですが、今でもパイロットウォッチを作っています。ルーツは50年代フランスの海軍パイロットに納入したモデルで、アエロナバルとトランスアトランティックが双璧をなします。お好みですが、落ち着きのあるトランスアトランティックがおすすめです。
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次回はデザインと価格編です